IWC二大記念イヤーを迎えて歴史的コレクションを発表



2026年4月、スイス・ジュネーブで開催された「ウオッチ&ワンダーズ・ジュネーブ(Watches & Wonders Geneva)」において、IWC(IWC Schaffhausen)は過去最大規模のニューモデル群を披露した。今年はブランドにとって特別な周年イヤーであり、パイロットウォッチシリーズの誕生90周年、そして伝説的デザイナー、ジェラルド・ジェンタ(Gérald Genta)によるインジェニアSLの50周年という二つの重要なマイルストーンを同時に迎えている。



この歴史的な節目に合わせ、IWCパイロットウォッチシリーズから9本、インジェニアシリーズから複数本を含む計13本以上の新作時計を世界初公開した。なかでも最も注目を集めたのが、不朽の名作「星の王子さま」とのコラボレーション20周年記念コレクションである。



星の王子さま20周年記念モデル:全9作が一斉デビュー



「すべての大人は最初は子どもだった。しかし、そのことを忘れている大人はほとんどいない」——アントワーヌ・ド・サン=テグジュペリの名作「星の王子さま」の冒頭の一文は、IWCとこのIPとの20年にわたるコラボレーションの精神を体現している



今回発表された9つの記念モデルは、以下のような多彩なラインナップとなっている。



 ビッグ・パイロット・パーペチュアルカレンダー:IWC初となる万年暦の双方向調整機能を搭載。ホワイトセラミックとステンレススチールの2バリエーション。ローターには星の王子さまの意匠が施されている。



パイロット・クロノグラフ41mm ホワイトセラミック:星の王子さまテーマとホワイトセラミック素材の初コラボレーション。ラバーストラップ付き。



パイロット・クロノグラフ ステンレスモデル:43mmと41mmの2サイズ展開。さまざまな手首に対応。



マークXX 星の王子さま特別版:18K 5Nゴールドとステンレスの2バリエーション。マークシリーズ初の貴金属採用で画期的。



ポルトフィーノ 星の王子さま特別版:ムーンフェイズと童話の世界観を融合。



パイロット・ウォッチ オートマティック 36mm:ユニセックスサイズで日常使いに最適。



全9モデル共通で深いブルーのサンレットダイヤルを採用し、星の王子さまの宇宙的ストーリーテリングを表現している。



マークXX 18K 5Nゴールド版:日常使いとラグジュアリーの完璧な融合



9モデル中で最も話題を呼んでいるのが、マークXXの18K 5Nゴールド版だ。マークXXはIWCのエントリーラインとして日常の実用性が高く評価されてきたシリーズだが、今回初めて貴金属が採用されたことで、実用性とラグジュアリー性を両立する革新的なモデルとなった。



ケースサイズは40mm、厚さわずか10.1mmで「通勤の神器」と呼ぶにふさわしい装着感を実現。18K 5Nゴールドのインデックスと金色縁取りの針が暖色系の高級感を演出する。裏蓋のサファイアクリスタルには、青のトーンで染め上げられた星の王子さまのシルエットと「Le Petit Prince」の文字が刻まれ、夜空のロマンチックな情景を表現している。



ムーブメントはIWC自社製キャリバー32112を搭載。4Hz(28,800振動/時)の振動数、120時間(5日間)のパワーリザーブを備える主力ムーブメントで、信頼性は折紙付きだ。



インジェニアシリーズ50周年:ジェンタDNAの進化



インジェニアSLの50周年を記念し、IWCは次世代のインジェニアコレクションを展開した。




    インジェニア・パーペチュアルカレンダー 41mm チタン:IWC史上最も軽い万年暦時計。チタン素材の軽量性と万年暦の複雑機構を融合させた画期的モデル。

    インジェニア・トゥールビヨン 41mm 18K 5Nゴールド:インジェニアシリーズ初のトゥールビヨン搭載。ジェンタデザインに超高級コンプリケーションを初融合。

    インジェニア・オートマティック 42mm 暗オリーブグリーンセラミック:IWCお得意のカラーセラミック採用。ゴールド×グリーンの王道配色で上品さを演出。






とくにチタン製万年暦モデルは、82600自動巻ムーブメントを搭載。IWCが1980年代に開発したワンプッシュ万年暦機構を受け継ぎ、リューズ一つで日付・曜日・月・月相・閏年を操作できる実用性の高さが魅力だ。



キャリバーの革新:セラミック部品で耐久性をさらに向上



IWCはムーブメント内部にもセラミック部品を取り入れる先進的なアプローチを採用している。82600ムーブメントのパワーテック自動巻システム(通称「キツツキ巻き」)では、クリック、巻き上げホイール、ローター軸受けなど主要パーツにセラミックを使用。これにより耐摩耗性が飛躍的に向上し、長期にわたる安定動作を実現している。



まとめ:歴史と革新が交差するIWCの2026年



2026年のIWC90年の歴史を持つパイロットシリーズと50年の歴史を持つインジェニアシリーズを舞台に、伝統的なDNAと最先端の素材技術・コンプリケーション技術を融合させたコレクションを披露した。星の王子さま20周年というエモーショナルなテーマも加わり、単なる時計発表を超えた文化的なストーリーが展開されている。



ブランド大使の谷愛凌(アイグー・アイリン)やF1ドライバーのジョージ・ラッセルがW&WのIWCブースを訪れたことも大きな話題となり、世界的な注目度はさらに高まっている。これらの新作は、技術志向の時計愛好家からファッション層まで、幅広い層に訴求する内容となっている。